高口研究室について


経済学・経営戦略の観点から、情報通信分野(IT分野)を中心にサービスや競争、また、政策について研究しています。コンテンツやアプリなどの「情報」、SNSなどの「ネットワーク」は、通常の「モノ」とは大きく異なる特質を持っています。いまやあらゆる分野で活用されている「情報」や「ネットワーク」の経済・ビジネスが、「モノ」の経済・ビジネスとどのように異なるかを考えています。

https://youtu.be/ANjftupBbpU

研究内容


パーソナルデータ利活用サービスの分析

近年、さまざまな分野でパーソナルデータを活用した新たなサービスが展開され始めています。 インターネットの世界のみならず、「電力+パーソナルデータ」、「車+パーソナルデータ」など、そのような新たなサービスがどれほどインパクトを持っているのか、 またサービスが実現するための制度的な課題は何か、などについて分析しています。

情報の価値分析

パーソナルデータの他にも、私たちにとって価値を持つ「情報」はたくさんあります。 例えば、私たちは商品やサービスを購入するとき、その商品やサービスの品質だけでなく、どういう企業が提供する商品・サービスなのかという「ブランド」にも影響を受けます。 これまでの研究でも、「ブランド」という「情報」がサービス選択や品質評価に影響を与えることがわかってきています。 こういった「ブランド」、さらには「技術」などの「情報」にどういった価値があるかを分析しています。

インターネットサービスにおける機能評価

インターネットサービスの多くは、ひとつのサービスのなかにたくさんの「機能」「要素」を含んでいます。 インターネットショッピングサイトを考えても、「商品の詳細画像が見られる機能」「試聴機能」「価格比較機能」など、いくつもの機能が思い浮かびます。 一方で、これらの機能ひとつひとつがどの程度私たちにとって意味あるものか、感覚以上のことはなかなか分かりません。 そこで、こういった機能を定量的に比較、評価し、利用者にとってより便利なサービスを構築する分析をおこなっています。

情報通信分野の競争状況の評価

多くの場合、「モノ」は、特定の企業が生産したものであり、私たちはその企業の「モノ」を使っていると捉えます(○○社の車に乗る、○○製菓のお菓子を食べる、など)。 一方で、「スマートフォンで動画を見る」ためには、「○○と携帯の契約をして、××製の端末を使って、△△のOSで、□□の動画サイトに行って、☆☆がupしている動画を見る」 というふうに、たくさんの企業が直接私たちと関わっていて、その競争は複雑です。そのような複雑な競争を分析・評価します。

研究室の活動


研究室では、研究の基本として“経済学・経営戦略の基本的な考え方”、“経済・ビジネスにおける、情報・通信の、他の財・サービスとは異なる特質”を勉強します。その後は、メンバーの関心に合わせて内容を決めます。また、科学的方法・論理的思考、プレゼンテーションのスキル、などについても身に着くように心がけています。

主な活動は週1のゼミです。ゼミでは毎週5分間のニュース発表を行っています。ゼミがない日もビジネスコンテストや統計コンペなどの準備のために、研究室に集まって活動しています。